この動画の中のメッシの動作について解説。その4。
まずは動画を見てから。そして、順番に読んでくださいね。
上半身の使い方
ボールタッチに目が行きがちですが、上半身の使い方の違いにも注目。
ほとんどの選手はこんな感じ。
上半身が比較的固かったり、下半身との連動がスムーズではなかったりする選手もいる。
そういう選手は足先だけでボールを動かし、さらに同じ足で体を動かしている。
言い換えると、足ですべてを行っている。
一方メッシは、
この柔らかさと、動きの正確さ!
普通はこれだけ上半身を動かすと、体の軸もブレて、バランスを崩しがち。
(フェイントするときに自分で転んじゃう選手とかね。)
肩甲骨や上半身をかなり動かしているけど、軸はぶれていないから体もブレない。なので、ボールタッチにも影響をしない。
ボールタッチに集中して見ていると、ここまで動いていることすら気づかないかも。
棒を回るところでも同じで、メッシは肩から棒を巻き込むようにして回ってる。
普通はボールタッチに集中すると、足先のほうに神経がいって、上半身が使えなくなる。
それから、手は動かせても、肩甲骨から動かせられる人は少ない。
中には上半身がガチガチに固まっちゃう人もたまにいますよね。
メッシのすごいところは、ボールタッチしながらでもこのように上半身も自由自在に同時に動かせること。
そして、動かしながらも体の軸がブレない。軸が安定しているからバランスを保ちながら上半身と下半身が一体となって連動できる。
ボールタッチの正確性や走るスピードだけでなく、これもメッシのドリブルを止められない理由の一つだと思います。
競っているときに上半身をすっと相手の前に入れたり、腕で相手をブロックしたりするのにも使ってますね。
また、ディフェンダーが体を当てたり、シャツをつかもうとしてもスルッと抜けられるので、ファールで止めるのさえ大変。
もちろん、ドリブルだけでなく、動きながらのトラップやキックのときのボディバランスにも役立っていると考えられます。
習慣的なクセはなかなか変えられないから、意識しようとしても難しいんですけどね。
でも、やっぱりメッシの体の使い方はフットボール的に理想的だと思います。
フットボールに最適化されてますね。