なんとなく、「今大会って直接FKのゴールが記憶にないな」と思って、調べてみました。
ここまでの直接FKのゴールは2つのみ
Rashford hits EMPHATIC double | Wales v England | FIFA World Cup Qatar 2022 - YouTube
Luis Chavez stunner not enough | Saudi Arabia v Mexico | FIFA World Cup Qatar 2022 - YouTube
この2つです。そりゃあ印象に残らないわけですね。
ちなみに、前回の2018年大会では6ゴール。
それ以前のデータは調べてないのでわかりませんが、これも多いとは言えないと思いますが、どうでしょう。
なぜ減った?
考えられそうな理由は、
(1)ボール
ボールが軽くて飛びやすいため、FKのように落とすのが難しい説。ありえますね。
2つの直接FKゴールとも、落としてるとはいえ、少し距離があるところからのどちらかと言えばストレート系の軌道でした。
エリア付近からのFKで壁の上から落とすようなゴールはまだないですね。
(2)GKの進化
近年のGKの進化はかなり進んでると個人的には思っていて、ビッグクラブだけでなく、トップリーグでやってるようなGKはみなかなりセービングがハイレベルになってます。
今大会の2ゴールとも、ウェールズとサウジアラビアのGKには判断ミスもありました。逆に言えば、壁がブラインドになったり、逆をとられるようなことさえなければ、GKはかなり防いでるんじゃないでしょうか。
GKの進化で象徴的なのはPKのストップで、今大会はPKの失敗率がかなり高いんじゃないでしょうか。
調べてみたところ、試合中のPKはここまで17回あり、そのうち11回が成功。
メッシ、レバンドフスキ、ケインといった世界的なストライカーが失敗していますね。
ちなみに、ポーランドは1回PKを外し、2回PKを止めてます(^^;)。
前回大会のPKは29回中、22回成功。
今大会の方がPKの失敗率が高いですね。
PK戦は調べてませんが、印象としてはおそらくこちらも今大会の方が失敗率が高いと思います。
PKではボールの影響は直接FKほどないはずなので、「GKの進化説」の裏付けになりそうです。
(3)FKの名手がいなくなった
昔はいわゆるメッシやネイマールのような10番の選手だけでなく、それこそロベカルやブランコ、ジュニーニョやこないだ亡くなったミハイロビッチのようなえげつないキックを武器にしたFKの名手がいました。近年、そういう選手が減ってきてる気もしますね。
メキシコのチャベスにはそんな昔の名手に通じる感じがあっていいですね〜。
(4)トリックプレー、サインプレーが増えて、直接FKが減った
これは調べてみないとわかりません。
印象としては相手を騙すようなデザインされたFKが増えてるのは感じますが、それによって生まれたゴールはそれほど多くないように思えます。
あ、これがありました。
Wout Weghorst goal vs Argentina from different angle - YouTube
ただ、この説は直接FKのゴールが減った理由としてはまだ弱そう。
(5)狙える位置でのFK自体が減った?
これも調べてみないとわかりません。印象としてはそんな感じはありませんが。
ただ、ジャッジングは全体的にファールがとられにくい傾向にはあると思います。守備側有利なジャッジングですね。
エリア内ではVARチェックもあって、かなり厳格に取られるようになった代わりに、エリア外では少し甘めにしてバランスを取ってる気がします。
また、VARチェックなどで試合時間が切れたり、伸びがちなので、できるだけ小さなファールは流してプレー時間を切らさないようにという意識もある気がします。
さいごに
以上、直接FKのゴールの少なさについて考えてみました。
残り2試合ですが、直接FKからゴールが生まれるかどうか?
もし狙うなら、回転をかけて落とす系のボールよりも速いストレート系のボールがよさそうです。(ということは、メッシには不利か!?)。
普通に蹴るだけでは、確率が低くなっているので、相手を欺くトリックプレーを入れたり、壁に味方選手を置いてGKに対してブラインドを作る方法も有効そうです。
そんなところにも注目して見てみると残りの試合もさらに楽しめそうです。